木下伊規子、佐々木舞、平田なつひ、田村朝子
本研究では動物性食品(豚肉)を試料とし、真空調理において加熱および加熱温度の違いによる食材の温度変化、物性の変化、破断強度を測定することにより、真空調理法が食材に及ぼす影響について検討した。真空加熱後のフィルム内液量は加熱時間の経過に伴って増加しており、庫内設定温度が高くなるほど高値を示した。真空加熱調理後の破断強度は、加熱時間の経過に伴い高値を示す傾向にあった。水、油の添加実験では、無添加で加熱したものと比較し、フィルム内液量が低値を示した。また、水添加と油添加でフィルム内液量を比較すると、油添加の方が低値を示した。官能検査では、庫内温度70℃に比べ90℃において色、軟らかさにおいて有意な差が(p<0.05)認められた。