家政学原論部会のシリーズ「わたしの家政学原論」として、現在までの家政学原論研究の総括的講演。家政学原論との出会い、学士(家政学)・修士(生理人類学)・後期博士課程(哲学)時代の指導教授による思想を総括し、自ら立論した「人間存在と家庭」について2008年に発表した同論考を追考した。ヤスパース、ハンナ・アレント、ユクスキュル、ハイデッガー、ボルノウ等の理論を包摂し、2022年に寄稿した『家庭という時空』(現代思想、2022-2、青土社)の内容〈①家庭はどのように概念規定されているか ②家庭ー環境世界としての視座 ③家庭ー人間存在としての視座 ④家庭ーゲマインシャフトとしての視座 ⑤家庭ー『家に居る』とは、どのようなことか ⑥家庭ー未来に向けて〉について、主として哲学的視点から論じた。