その他の研究業績等に関する事項

基本情報

氏名 藤本 麻紀子
氏名(カナ) フジモト マキコ
氏名(英語) Fujimoto Makiko
所属 大学 建築・デザイン
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

翻訳書、学会発表、講演、作品等の名称

地上空間・地下空間での歩行時における心理的影響の差異について(学会発表)

単・共の別

単著

発行又は発表の年月

2012/05

その他の分類

学会発表

発行所、発行雑誌等又は発表学会等の名称

日本家政学会 第64回大会2012.5(於大阪市立大学)

概要

近年東京では地下鉄が発展し、地下通路を利用して地上の目的地、または目的付近まで行くことが可能である。しかし、地下道は地上に比べ単調な景色でつまらなく、地上で同じ目的地に向かうよりも先が長いと感じることがある。地下空間では、薄暗く冷たさを感じるような場合は、まだ着かないのかと時間の経過を遅く感じる。この時間の経過に対する差異に関して、どのような要因が影響するのか疑問を感じる。以上のことから、地上と地下で場を構成する要因により感じるイメージをアンケートにより調査、また時間の長さ(感覚時間)がどのように異なるか実験を行い、検証していく。
実験は被験者20人を対象に行った。被験者には地上と地下の実験場所を、定められた経路に沿って歩行してもらい、歩行時にはストップウォッチを持ち、自身の感覚で30秒間計ってもらった。実際に計測した時間と自身の感覚での時間(感覚時間)の差異と、実験場所に対するイメージアンケートなどを元に考察を行った。実験時には、フェイスシート、イメージ評価、感覚時間実験、物理的要因の調査を行った。
結果としては、イメージ評価の「好ましい」と感覚時間に相関があった。また、地上の方が地下よりも、感覚時間が長く、評価が良かった。場所評価はその場における感情に結びついているため、良い感情を生み出すことが良い空間を作り出すための必要条件となる。地下ではゆとりを感じられるような工夫、視覚的・聴覚的に得られる情報を増やす工夫、できるだけ自然や外の気配を感じられるような工夫を施すことで評価が上がると考えられる。