国民健康保険被保険者(以下、国保)は被用者保険被保険者(以下、被用者保険)に比較して健診受診率が著しく低い。このため、本研究では、国保並びに被用者保険の各々の壮年期層の健診受診決定要因を探索し、健診受診促進策を検討する一助とすることを目的とした。壮年期国保と被用者保険の健診受診頻度に「定期的な健診受診経験」が強い影響を与えていた。壮年期国保では、企業を中途退職した者も存在し、企業就労時に身についた定期受診の経験が影響していると考えられた。健診に価値を感じ、健診を積極的に受けたいと望む「健診への親和性」も国保で強く影響しており、健診による利益の理解や、健診に対する慣れや親しみを高める取り組みが受診促進に奏功する可能性が示唆された。
担当:フィールド調整、データ収集・分析
共同発表者:田口(袴田)理恵、河原智江、西留美子、鈴木清美、相馬純子、田髙悦子、小堀悦孝