学術論文

基本情報

氏名 荒井 弘毅
氏名(カナ) アライ コウキ
氏名(英語) Arai Kouki
所属 大学 ビジネス
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

発行又は発表の年月

2021/02

学術論文名

"Geographic Market Size and Low Bid Competitiveness in Construction Companies."

単著・共著の別

単著

発行雑誌等又は発表学会等の名称

Competitiveness Review (DOI: 10.1108/cr-10-2020-0124)

開始ページ

1

終了ページ

18

概要

本研究の目的は、企業の地理的な市場規模と低価格で入札できる競争力との関係を明らかにすることである。本研究のデザインは、自然実験的アプローチに基づいている。まず、企業規模などをコントロールした上で、著者は、大きな地域で入札に参加している企業は、小さな地域でビジネスを行っている企業よりも低価格で入札できる競争力があると見ている。そして、筆者は、外生的事象の自然実験で因果関係を検証する。大規模な地域で入札に参加した企業は、小規模な地域でビジネスを行っている企業よりも低価格で入札する競争力が高いという結果が得られた。これを自然実験で検証したところ、大きな地域でビジネスを行っているからこそ、より競争力があるという結果になった。実践的な意味合いとしては、競争力を目指す場合には、ビジネスの性質を考慮し、例えば、建設業ではネットワークが重要であり、広域でビジネスを行うことが競争力を高める方法であるというように、ビジネスの本質を見抜くことが最も重要である。社会的な意味合いとしては、企業の競争力を高めるためには、産業の特性を見て、広域でのビジネスを推奨するなど、実態に即した政策を打ち出す必要があると考えられる。本研究のオリジナリティは、競争力を公共調達において低価格で入札できることと捉え、広域でビジネスを行うことが競争力につながることを明らかにしたことである。さらに、広域でビジネスを行うことは、競争力があるから広域でビジネスを行うということではなく、広域でビジネスを行うことで競争力が生まれるという事実を検証したことが因果関係のある研究である。