日本の企業金融における資本構成の意義と実際
日本証券アナリスト協会「証券アナリスト・ジャーナル」
第33巻
第11号
企業の資本構成を企業価値に対して中立的だとするモジリアーニ・ミラーの命題については、現実妥当性の観点からは多くの修正が必要である。課税回避行動と倒産回避行動が企業の資本構成に与える影響を考慮すると、企業収益の安定性と自己資本の充実度に、産業ごとに比較的はっきりとした傾向が観察される。共著者:岩村充