証券化におけるオフバランス化の問題-金融資産の認識中止の条件について-
日本銀行金融研究所「金融研究」
第15巻
第5号
証券化の目的のひとつに、保有する金融資産のオフバランス化(一旦B/Sに計上した資産の認識中止)があるが、証券化の場合、資産の譲渡後も、原債務者のデフォルト時に支払を補填する義務といったリスクを留保することがある。こうした場合、会計上の資産の定義の核である経済的便益に着目してオフバランス化の決定を行い、リスクは別途適切に表示する方向を検討すべきである。