<博士学位論文(「学術論文」6>のデータを使用し、(博士論文が時系列の章立てであるのに対し)調査項目別に変遷が分かるように配列した。よって本編の図表も全てそのように作成し直した。また全体的に例文を増やし、書簡用語どうしの呼応性、戦後~現代までの女性書簡文の変遷についても加筆した。
概要:明治中期~戦中期における女性の書簡文の文末文体や書簡用語の他、書簡文の形式的な表現について、書簡文例集、女流作家の書簡文、一般女性の書簡文、創作書簡文の4種を資料とし、それらを資料別に数量調査し、調査項目別に特微や変遷を示した。調査項目は、文末文体、頭語と結語、自称詞と対称詞、署名と宛名・脇附けである。また規範と実態の相違、結語「かしこ」の重要性、書簡用語どうしの呼応性、文末文体と書簡用語や人称詞の関連性についても明らかにした。最後に、古い伝統の殻を破り、現代の女性の書簡文のスタイルを築いたのは大正期であり、女性の書簡文の歴史にとって、大正期は変革的な時期であったと結論づけた。