「大正期恋愛書簡集の資料と表現(試論)」
大正期には、それ以前にはほとんど見られなかった、多くの「恋愛書簡集」(創作)なるものが出版されている。これら資料の紹介と位置づけを時代背景と絡めながら行うとともに、女性が男性へ綴った心情表現に着目し、その特徴について修辞を中心に調査・分析を試みた。その結果、これら資料は当時新聞・雑誌等で盛んであった「身の上相談」を書簡体として脚色し、表現に誇張法を中心とした修辞、また翻訳体や会話体等を加えることでより直接的・臨場的にした大正期特有の「大衆的恋愛読み物」であると位置づけた。
表現学会広島例会令和元年度第1回(於県立広島大学)