『夏目漱石と帝国大学:「漱石神話」の生成と発展のメカニズム』
晃洋書房
「偉大な作家・夏目漱石」はいかにして形成されたか。漱石自身の努力と戦略、置かれた創作環境、そして当時の文壇や社会の状況、様々な条件が重なり今日の「漱石像」はつくられていった。その過程を「職業作家以前」、「専業作家時代」、「死後の名声」の三期に分けて分析し、他の作家と較べて漱石の何が特異であったか、いかにして卓越的存在と成り得たのか、「帝国大学」との関わりをたよりにその要因を追究する。(著書紹介文)