その他の研究業績等に関する事項

基本情報

氏名 池上 公平
氏名(カナ) イケガミ コウヘイ
氏名(英語) Ikegami Kohei
所属 大学 文芸
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

翻訳書、学会発表、講演、作品等の名称

ピエロ・デッラ・フランチェスカに関する二つの研究―カルロ・ギンズブルグとロベルト・ロンギ―

単・共の別

単著

発行又は発表の年月

1999/09

その他の分類

学会発表

発行所、発行雑誌等又は発表学会等の名称

平成11年度美学会東部支部例会(早稲田大学)

概要

今日、美術史学においては図像解釈学、あるいは社会史的な研究が非常に盛んであり、多くの成果を上げている。筆者の研究対象であるピエロ・デッラ・フランチェスカ研究においてもその傾向は顕著であり、代表的な研究としてカルロ・ギンズブルグのものを挙げることができる。これらの研究において特徴的なことは、文中に作品の形態や色彩など、様式的側面への言及が僅かしかないことである。このことに筆者は美術史研究者として疑問を持たざるを得ない。作品の様式的側面は意味の伝達手段に過ぎないのであろうか。実際には、何を表現するかは如何に表現するかにかかっていると思われ、作品の表現内容に関わる研究も様式面を無視できない。このような立場に立つ時、ロベルト・ロンギの研究は示唆に富む。ロンギにあっては様式分析が決定的な意味を持っているからである。今後の美術史学にあっては今一度様式研究の意義を問い直す必要があるのではないか。