自己愛性人格障害の事例~高笑いにおびえたセラピスト~
共立女子大学 文学藝術 第37号 pp11-19
自己愛性人格障害はクライエントの病識がなかったり、告知されてないことが多いので、更に難解になってくる。本研究では自己愛性障害の女性との面接のプロセスをたどり、反省点など考察を行った。クライエントのプライドの高さ、セラピストに命令する傲慢さなどにセラピストは陰性の逆転移をおこしていた。高笑いするクライエントとその病理の重さにセラピストは悩み、他機関にリファーする提案をしたがクライエントは筆者のもとへ来談する決意を述べた。結局クライエントの抑うつがひどくなり大学を退学することとなった。