本稿では,ファッション分野において想定されているAIの活用事例を整理し,応用される領域が製品企画・設計,サプライチェーン・物流,マーケティング,EC・顧客体験,店舗運営・管理,人材育成など,多岐に渡ることを示した.次に,ファッションに注目したデータ駆動型コンピュータビジョンの動向を整理し,ブランドやファッションアイテムに関する専門的なドメイン知識の反映には課題が残ることを述べた.また,生成系AIによるファッションデザインに関する研究の動向について整理し,データセットの重要性について述べ,今後の方向性について述べた.(古川 貴雄, Olga, 安星奈, 甲斐 咲帆, 森 薫)