学術論文

基本情報

氏名 深津 謙一郎
氏名(カナ) フカツ ケンイチロウ
氏名(英語) Fukatsu Kenichiro
所属 大学 文芸
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

発行又は発表の年月

201407

学術論文名

〈招かれざる客〉の正体――三島由紀夫「橋づくし」の「アイロニイ」

単著・共著の別

単著

発行雑誌等又は発表学会等の名称

『文學藝術』第38号、共立女子大学文芸学部

 

 

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概要

〈近代〉批判という観点から、三島由紀夫「橋づくし」について論じた。三島由紀夫は、もはや「戦後社会」においては、〈近代〉とは別の原理にもとづく〈近代〉批判の不可能性を認識しており、「橋づくし」でも、「近松の詩的世界」に通じる「花柳界」の習俗を描きながら、習俗それ自体を〈近代〉批判の根拠にするのではなく、そこに浸食する〈近代〉の自壊を通じて、〈近代〉のありようを批判する。以上のことを、橋づくしの願掛けを成功させたのは、主人公格の満佐子ではなく、女中のみなであったというアイロニカルな結末に引きつけてテキスト解釈した。