本稿では、幼児を持つ保護者へのアンケートの結果によれば幼児期の嫌いな食べ物の上位は野菜であるが、調理法の工夫により食べられるという割合が高く、保護者の食事への配慮や工夫により子どもの食行動も変わること、好き嫌いが芽生える時期は、自我の育ちの時期でありそれに応じた対応が大切であること、さらに、大学生へのアンケートの結果によれば幼児期に嫌いな食べ物も、児童期・思春期には食べられるようになることが多いことから、乳幼児期には調理法や味付けを工夫するとともに、「嫌いだから」という先入観を持たずに少量でも食べる機会を与え、長い目で見て対応していくことが重要であることなどが述べられた。