教育課程の編成には、「子どもの発達」の視点は重要である。そのためには、子どもを理解する、すなわち適切に評価することが重要である。適切な評価には適切な目標が必要であるが、現在の幼児教育においては、目標と教育内容と結果が理解しづらい。そこで、記録を中心としたエビデンスに基づいて教師が評定する教育指標のひとつである、米国、加州のDRDPシステムから、幼児版であるDRDP-PSを取り上げ日本の幼児教育を捉えなおすことを本研究の目的とした。特に、幼稚園教育要領の領域「言葉」をとりあげて検討を行うこととする。DRDP-PS の中には言葉に関連する領域として2領域があるが、その中で基礎的な言葉と読み書きの能力におけるすべての子どもたちの評価を行う領域である「Language and Literacy Development(LLD)」をとりあげ、幼稚園教育要領の領域「言葉」との対応を検討した。(p.560)(共同発表:樟本千里・西坂小百合・岩立京子)