本研究の目的は、幼児期の子どもを持つ親の就学前の期待や不安がコロナ禍によって影響を受けるかどうかを検討することにある。コロナ前の2017年・2018年の2月、及びコロナ後の2023年2月に、小学校入学前の保護者を対象に調査を行った。その結果、子どものいない時間の使い方などの「自分の自由な時間に対する期待」はコロナ前のほうが高いことが示された。一方で「子どもの様子がわからなくなる不安」は、コロナ前後による違いは見られず、第2子以降よりも第1子の親においてその不安が高いことが示され、こうした不安を軽減することが解決すべき課題であることが確認された。Nishizaka, S., Ayano, S., & Murakami, Y.