本研究の目的は、幼稚園における楽器の設置・利用状況について調査することである。トライアングル・タンブリン・カスタネット・鈴などの簡単なリズム楽器、及びピアノが多くの園に設置されていることが明らかになった。こうした楽器を使って遊ぶことに対して、保育者は比較的ポジティブに捉えているが、子どもだけで扱うことの難しさや、教師主導になりがちであるとうの課題も示された。また、保育者は「楽器を用いた楽しい経験の重要性」を意識しており、幼児にとって楽しい経験となる活動内容や、そのために使う楽器の妥当性について検討する必要があると言える。
Murakami, Y., & Nishizaka, S.