本研究は、育児休業から復帰した保育士4名を対象に質的インタビューを実施し、育休前後の意識変化や復職後の適応過程を明らかにすることを目的とした。分析にはSCAT(大谷, 2007; 2011)を用い、語りのストーリーラインと理論記述を作成した。その結果、①職業的アイデンティティ、②育児経験による視点の変化、③職場文化と支援、④家庭支援とレジリエンス、⑤制度・地域資源への期待の5カテゴリが導出された。育休後の職場適応は、制度的支援・職場文化・家庭的支援・個人のレジリエンスが相互に作用する多層的構造として整理された。(西坂小百合・水野亜優)