カリフォルニアの幼児教育の質向上のための「幼児期 の発達や学びのシステム」と,その一環としての幼児教育の成果の質をみるための「期待される成果と発達プ ロフィール(DRDP)」の特徴を概観し,日本における幼児教育改革および指標の開発への示唆をえることを目的とした。結果は,評価指標に関して,(1)総合的な質の向上システムとして指標の開発をしていること,(2)教師による観察と記録に重点を置いていること,(3)各評価項目が,発達に応じた 2 ,3 のルーブリックから作成されていることが特徴として見いだされた。また,教師の質向上のためのシステム開発の特徴として,(1)学びや発達の包括的なシステムの継続的な検証や研究(2)幼児教育に関わる様々な立場の組織によって構成されるコンソーシアム,(3)教師と親のよいパートナーシップなどが見いだされた。(共著:岩立京子、西坂小百合、松井智子、樟本千里、岩立志津夫)