学術論文

基本情報

氏名 西坂 小百合
氏名(カナ) ニシザカ サユリ
氏名(英語) Nishizaka Sayuri
所属 大学 家政
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

発行又は発表の年月

2024/02

学術論文名

小学校への移行期の子どもを持つ母親の 適応に関する研究 : 小学校入学前後の比較及び入学後の変容過程の探索的検討

単著・共著の別

共著

発行雑誌等又は発表学会等の名称

共立女子大学家政学部紀要

第70号

開始ページ

125

終了ページ

133

概要

本研究の目的は、幼児期の子どもを持つ親の就学前の期待や不安が就学後にどのように変容したのかを検討することである。研究1は、小学校就学前後である2月及び5月に保護者を対象として質問紙調査を実施した。その結果、「子どもの様子がわからなくなる不安」は、出生順位が第2子以降の親よりも第1子の親において高いが、小学校入学後に軽減されることが示された。「自分の自由な時間に対する期待」は第2子以降の親のほうが高いことも示された。研究2は、これまでの研究対象者から継続調査の許可が得られた親を対象とし、小学校1~3年生の保護者に質問紙調査を実施した。自由記述の分析の結果、入学前後に抱いていた不安が漠然としたものであったことに気づき、子どもの成長に伴って別の不安や悩みに移行していく可能性が示唆された。また、第2子以降の親のほうが入学後の自分の時間の使い方に期待していることが示され、実際に習い事を始める、仕事を始めるといった変化として現れることも確認された。入学後1~3年の変化に着目すると、子どもとの関わりにおいて「見守る」関わりへ移行すること、教師との密ではない関係に慣れること、自分の時間の使い方を工夫するなど、母親自身が変容する姿が示され、これは母親自身が小学生の子どもをもつ親として適応的に変化していく姿であるとも考えられる。(西坂小百合,村上康子,綾野鈴子,権藤桂子)