著者:飯野直美、遠藤香、梅垣敬三、大家千枝子、木村典代
WIL2-NS細胞により紫外線照射時の小核出現率を求め、 DNA酸化傷害の指標としたところ、UVA420 μW/cm2では小核は増加せず、UVB300μW/cm2では0-5秒間で照射時間依存的に小核が増加した。ヒトリンパ球でも同様の結果であり、UVB照射の小核試験法への応用可能性が示唆された。また、ヒトでは、血中β-カロテン濃度と紫外線照射法による小核出現率の間には負に関連した(r=−0.44、p<0.05)。従って、UVB照射により増幅した酸化傷害はβ-カロテンなどの抗酸化栄養素評価への応用可能性が示唆された。
日本栄養・食糧学会誌. 2010;63(3):115-119.【査読付】