我々は作業の種類や興味のあるなしによって、物理的(時計時間)には同一時間でありながら、ある時は短く、ある時は長く感じることがしばしばある。本研究は、人間の心理的時間が、緑の多少や騒音などを含んだ景観での影響の中でどう変化するのかを探ろうとするものである。実験としては、被験者に屋外の定められた経路を順に歩いて回ってもらい、各ポイントに立ち止まる毎にイメージ評価、時間感覚実験を行った。その結果、好ましい景観であれば短く感じ、居心地の悪い空間であれば、長く感じていることが分かった。このように時間感覚が場所と人との交感作用を計測する尺度となりうることが示された。
日本建築学会大会学術講演梗概集環境工学I編,pp.801-802
本人担当部分:全部、共著者は指導のみ
共著者:田村明弘