時間感覚とは何か。これはあまりにも漠然とした概念であり、1つの答えだけで表せるようなものではない。しかしその一部分ではあるが、安らぎや快適さが感じられる環境、好ましい景観であれば短く感じ、居心地の悪い空間、早く立ち去りたい景観であれば、長く感じていることが分かった。このように感覚時間が場所と人との交感作用を計測する尺度となりうることが示された。今後様々な場と人との関わりの中での計測をもとに、行為別、場所別に交感作用を感覚時間により指標化していくことが期待される。
第12回日本大会梗概,pp.46-47