本研究では前報に引き続き、感覚時間と心理、場所のイメージとの分析及び考察を行った。心理評価は場所から影響を受けるが、イメージ評価は場所、年齢から影響を受けていることがわかった。また心理、イメージ評価が良い場合は時間を短く感じる人が多く、悪い場合は長く感じる人が増えるが、その中でもばらつきがあることが分かった。SD法だと、言語を聞いたときの反応と、その言語が指示する対象に実際に接した場合の反応が同じとは限らない。しかし、感覚時間実験においては、潜在的な心理、イメージ評価の結果がうまく表れるのではないかと思われる。今後は、より詳細な感覚時間と空間との関連を明らかにしていく必要がある。
日本建築学会大会学術講演梗概集環境工学I編,pp.827-830
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共著者:藤岡敏康(その1担当)、田村明弘(指導のみ)