本研究では、高次で非特異な感覚である感覚時間が人と場所との関わりを統一的に捉える指標となりうるかを、屋外におけるインタビュー調査をもとに考察するものである。自己の感情状態が「落ち着いている」、「いらいらしない」など、場所のイメージについて「美しい」、「緑が多い」などの評価であれば感覚時間は短く、逆では長く評価されている。しかしその中で、評価と感覚時間結果とが対応していない場所もあった。感覚時間は、人と場所の無意識的、根源的な関係の状態を示唆すると考えられる。
pp.73-80
本人担当部分:全部、共著者は指導のみ
共著者:田村明弘