現在の教育の場は、多様化した社会に対応するように「令和の日本型教育」を目指して多くの課題を抱えている。本研究では「言語」と「要支援児」に焦点を当てて、小学校の表現運動の実践について報告した。外国籍児童4名と要支援児10名を含む69名の小学2年生を対象に、体ほぐしの「からだじゃんけん」、リズム遊びの「にんじゃってなんじゃもんじゃ」、表現遊びの「鏡と人間」「人間と影」「忍者の修行」を活動内容に「表現遊び」を行った。ビデオによる観察と同校教員のインタビューより、低学年の表現遊びは、外国籍児童や要支援児童にとって取り組みやすい教材であることが明らかになった。また、今回の実践より表現遊びを軸に国際理解、外国語活動、特別活動などの教科縦断的指導計画の可能性も示唆された。