「両腕下垂側方回転『ぶらぶら側転』について」

日本体育学会体育方法分科会会報

〇小笠原大輔　足立美和
両腕下垂側方回転「ぶらぶら側転」では、動作中両腕下垂を連続し、床を見ずに側方へ回転するため、動作開始時の視点の高さや勢いなどを調節でき、体操競技の側方回転とは違った特性を持つ。この技の習得において1.この動作の獲得における問題点、2.課題克服のための練習法、の2点について明らかにし、その有効性を検証するため、VTRによる動作分析と課題克服のためのドリルを行った。その結果、課題であった肩関節の角度の増大が見られ、同時に通常の側転動作にも技の精度の向上を見ることができた。このことから、ぶらぶら側転を獲得することには肩関節の角度を増大させるドリルを行うことが有効であり、同時に体の使い方そのものの向上に寄与できるという知見が得られた。