介護予防運動教室参加が、運動能力、運動習慣、他者との関係にどのような影響を与えるかを検証し、今後の介護予防事業運営に役立てることを目的とした。
方法は、F市介護予防運動教室に参加した65歳以上の高齢者57名を対象として、週1回、全6回1コースで、1回90分のプログラム(ストレッチ体操、筋力・バランス運動、リズム体操等)で行った。さらに教室終了から3ヶ月後(16週目)にはフォローアップとしての教室を開催した。教室の「開始前」「終了後」「フォロー時」に、アンケート調査(基本属性、生活習慣、高齢者うつ尺度、ソーシャルネットワーク尺度、UCLA孤独感尺度短縮版)、身体測定、体力テストを行い、それぞれの結果を比較分析した。
結果として、介護予防運動教室は、定期的に運動するきっかけとなり、運動能力の維持・向上に影響することが示唆された。また、家族や友人といった人との交流の広がりや、孤独感について明らかな変化はみられなかったが、一定の状態が維持されている傾向が示された。
担当:研究デザインの検討、データ分析
共同発表者:相馬純子、田中千夏、鈴木清美、田口(袴田)理恵、河原智江