本研究では、特別養護老人ホーム入所者の家族が望む入所者の終末期ケアについて、職員に望むケアと利用者にしてあげたいケア、および家族の介護肯定感の実態から、施設で終末期を迎える家族への効果的な支援を検討することを目的とした。
その結果、特養の入所者の家族が、終末期に職員に望むケア及び家族自身が入所者へ行いたいと思っているケアは、ともに「食事」、「清潔」、「コミュニケーション」といった基本的欲求を満たすような支援内容であった。このことから、職員は、家族がしたいと思っているケアと望むケアを積極的に実施するとともに、介護肯定感を維持しながら、家族自身が実施したいと希望するケアを行えるよう積極的に働きかけることが重要であると考えられた。
担当:研究デザインの検討、データ分析
共同発表:末田千恵、河原智江