本論文では、訪問看護と地域包括支援センターの現場を取り上げ、それぞれの場における「実践を語ること」の取り組みと「捉えなおされた実践を語ること」について検討した。訪問看護においては、訪問看護師のグリーフケアに対する家族の受けとめとその受けとめに対する訪問看護師の評価、そして、訪問看護師が捉えなおした家族の意向とグリーフケアの意味を論述した。地域包括支援センターにおいては、当該センター3職種による事例検討がそれぞれにもたらした意味と及ぼした影響、並びに事例検討により捉えなおされた実践の内容を分析した。