OECD「キーコンピテンシー」やATC21S「21世紀型スキル」など、新しい時代を生きていくための教育の方法や内容が研究されている世界の動向を受けて、日本の教育改革も進んでいることを示した。日本の大学入試改革、学習指導要領・幼稚園教育要領改訂を概観すると、遊びを通して主体的に学ぶ幼児期の教育の重要性が再確認できる。この新しい学力観にそった実践として、生活発表会の取り組みを事例として説明した。子ども達の育ちゆく姿を押さえながら、保育者が環境を作り、必要な経験を重ねる中で、資質・能力が育まれる具体的実践の方法を示した。子どもの願いを位置づけながら重ねていくプロセスそのものが重要で、遊びを中心とした保育が主体的自律的な学びとなることを講演した。