ごっこ遊びにおける子どもの育ちと保育者の援助について、公開保育とその協議を行ったのち、講演した。それぞれの発達にふさわしい遊びの展開となるためには、遊びのテーマが生活と連動していることが重要で、この時期であれば、運動会につながるような流れの中でごっこ遊びが位置づいていくようになると保育の展開が進めやすい。ごっこ遊びの要素だけを考えた教材や環境ではなく、子どもの楽しんでいること、季節や天候を考慮すると、違った教材や環境の選択肢が出てくる。特に年長児では、していることが友達同士でつながっていくような保育の展開や、行事に集約されていくような展開が求められ、そのためには、遊びや生活のなかで興味や関心を持ったことがテーマとなりつながっていくような、「形成的プロジェクト」が重要であることを述べた。このような保育実践をつくるため、PDCAサイクルで実践を見直し改善していく取り組みが求められる。