幼児教育は、遊びを中心とした教育です。「やってみたい」「こうしてみよう」と、子どもが自分の心を動かし、身体を動かし、生き生きと主体的に取り組む姿を育てたい。そのためには、保育者も子どもと共にワクワクする遊びを実践することが大切でしょう。
クラスにはたくさんの子どもたちがいます。その子どもたち一人ひとりの興味や関心を捉え、志向性を読み取り、ふさわしい環境を用意して援助をしていくことは、とても難しい営みです。子どもの楽しんでいることを理解し、そこに共感するところからしか、援助の可能性を見出すことはできません。時には子どもの理解がずれてしまい、援助がうまくいかないこともあるでしょう。また、もっと面白くなりそうなのに、よい教材を提案できないこともあるかもしれません。難しすぎて諦めてしまうことや、簡単すぎてつまらなくなることも起こります。友達と一緒の楽しさもあれば、友達と思いを調整する難しさに困ることもあります。真摯な振り返りができている保育者ほど、遊びをどう育てていったらいいのか、保育実践の課題や悩みに揺さぶられています。実践の課題や悩みを出し合うことで、「どうすればよかったか」「次はどうしてみたいか」など、遊びが育つ実践を考えてい きます。