シシケバブ構造は流動下の高分子液体に発現する結晶構造である。超高分子量ポリエチレン繊維に発現したシシケバブ構造の構造形成メカニズム及び3次元構造はこれまで明らかになっていなかった。紡糸過程でサンプリングした繊維の電子顕微鏡観察より、流動誘起相分離が関与する新しい形成メカニズムを提案した。透過型電子顕微鏡を用いた電子線トモグラフィーは、ナノメーターレベルの微細な3次元構造を観測することができる手法である。この電子線トモグラフィーを初めてシシケバブ構造に適用し、3次元的に観測した結果について報告した。