水膨潤した綿繊維およびラミー繊維の放射光小角X線散乱
繊維学会秋季研究発表会(共立女子大・家政)○村瀬浩貴(東洋紡)船城健一
綿や麻などのセルロース系天然繊維は、現在でも被服材料として多く使用されている。その性質を理解する上で細胞壁の微細構造を明らかにすることは重要である。例えば、細胞壁中の非晶層は水や染料が浸透する領域であるが、その構造は十分には解明されていない。本研究では,綿およびラミーの水膨潤状態の高次構造を放射光X線で解析することを目的とする。本報では、水膨潤状態と乾燥状態の両繊維の小角X線散乱(SAXS)から非晶領域の寸法変化を調査した結果を報告する。