結晶性高分子である超高分子量ポリエチレンの準希薄溶液に平衡融点以下の温度で流動を印加すると、シシカバブ構造とよばれる繊維状の結晶化物が形成することは古くから知られている。本論文では、平衡融点近傍でせん断流動を印加し、光散乱および光学顕微鏡を用いて流動下で発現する構造を直接観察した。せん断速度がある臨界せん断速度を超えると、流動誘起相分離に加えて、繊維状の結晶化物が発現することを確認した。
担当部分:研究全般
著者:Hiroki Murase, Takuji Kume, Yasuo Ohta, and Takeji Hashimoto