超高分子量ポリエチレンのゲル紡糸繊維を製造する際の紡糸速度を種々変更し、繊維物性と繊維構造を比較した。紡糸速度の増加に従って、伸張変形速度の増加、繊維径減少による冷却効率の向上および溶媒蒸発の均一化が向上する効果によって、繊維構造の均一化が進むと推定される。この均一な繊維構造は、延伸時の欠陥発生を抑制し、その結果、繊維物性が向上したと推定した。
担当部分:研究全般と、特に超高分子量ポリエチレン繊維の内部構造の詳細な電子顕微鏡観察を担当した。
著者:Yasuo Ohta, Hiroki Murase, and Takeji Hashimoto