ゲル紡糸によって紡糸された超高分子量ポリエチレン繊維の内部に発現したシシケバブ構造の微細構造を,電子線トモグラフィー法で観測した。その結果,従来の観察方法では見逃されていたケバブ間を連結するフィブリル状の構造を発見した。この構造の形成メカニズムとして,カスケード的に時間発展するシシケバブの構造形成の最終段階で発現する粘弾性相分離が主役となる構造形成モデルを提案した。
著者: Hiroki Murase*, Hiroshi Jinnai*, Takaaki Toriyama, Takeji Hashimoto*
* Corresponding authors