「利害対立と妥協のかたち―カナダ連邦結成期における議員定数配分方式の転換過程」
日本政治学会『年報政治学 民主政治と政治制度』
イギリス植民地時代より、複数の民族、言語、教派、そして地域間の利害対立を抱えていたカナダが、そうした諸利益をいかに調整し、19世紀半ばの連邦化、すなわち国家形成に至ったのかを明らかにした。連邦化を実現するには、下院議席の配分方式をめぐる地域間・民族間の利害対立を克服する必要があり、いかなる交渉や妥協を経て合意に至ったのかを明らかにした。