児童養護施設におけるグループワーク実践について、スポーツ活動等を活用した支援技術について明らかにした。また、スポーツ活動が児童期の発達を支援するだけでなく、虐待された子どもへの治療的なアプローチや、働く職員に求められる視点について論じている。児童養護施設におけるグループワークの取り組みは、里親やファミリーホームによる家庭養育とは異なり、行動化が激しく、里親養育では手に負えない子ども達への支援として欠かせないものであり、グループワーク実践は、施設職員の支援技術の向上が求められるだけでなく、子ども同士の信頼関係や集団作り、治療的な養育環境の構築への効果があると考えられる。