「戦後20年間における東京都の長期欠席の研究――都市下層との関係を中心に」
東京大学大学院教育学研究科修士論文
現在、不登校による長期欠席が社会問題として認識されているが、長欠現象を戦後教育史に位置づけるために、戦後20年間の東京を対象として研究を行った。第1章では文部省による長期欠席調査をもとに長欠の実態を分析し、第2章では東京都の長欠を欠席態様や保護者の職業等を軸として分析した。第3章では「長欠児童生徒援護会」の活動を分析し、60年代半ば以降、長欠認識が「登校拒否」へと転換したことを明らかにした。