「近現代日本における地域変容と学校教育―港区域の事例をもとに 」
共立女子大学家政学部紀要
第69号
港区教育史編纂事業で収集した史料をもとに、港区域の地域変容と学校教育の変化の関係を分析した。港区域は大きく下町と山の手で地域環境や社会階層が異なり、それが人口動態や学校の設置廃止の差異につながったことを論証した。また、埋立地に新設された港区立芝浦小学校の事例をもとに、人工的に作られた町と学校の設立の関係を分析する中で、確固たるコミュニティが形成されていない地域での学校づくりの困難さを、教育実践とのかかわりで論じた。