「関東大震災後の小学校建築――「復興小学校」の全容と東京市建築局による学校設計
『東京大学大学院教育学研究科紀要』東京大学大学院教育学研究科
第46巻
関東大震災によって、東京市内の小学校は下町地域を中心として117校が焼失した。罹災小学校は全て耐震耐火構造を持つ鉄筋コンクリート造で建築することになった。本論文では、この「復興小学校」の全容を、学校建設の制度的基盤、設計規格と設計者の学校建築観、全117校のデータ分析、の3点を軸として論述し、学校施設の外部公開と、学校設計における教育実践的観点の導入という新しい論点を提示した。