「復興小学校をめぐる教育思想 ――古茂田甲午郎の学校建築観とその思想的背景」(査読付)
『都市問題』東京市政調査会
第101巻
第3号
復興小学校建設事業の中心人物で、のちに「学校建築の権威者」と称される東京市技師、古茂田甲午郎の思想に着目した。加えて、古茂田に影響を与えた、東京市建築局長佐野利器の教育観とアメリカの新教育思想についてもあわせて分析した。その結果、児童中心主義的な学校建築、地域社会の中心としての小学校という2つの特徴が導かれた。佐野が大方針として示した「総てが教育的」に機能する学校建築の具体像が、古茂田の学校建築観に表現され、復興小学校を通じて実体化された。