本研究は、自記式検査版を忠実に活かし、コンピューター版TMTを開発した。この検査にみられる学習効果を排除するためにテストの組み合わせをかえるなどの工夫をした。学生を被験者にした検査では、学習効果排除が認められ、このTMTコンピュータ版の有用性が示唆された。
先行研究においてReitan開発による自記式の高次脳機能検査のTrail Making Test(TMT)を用いた研究は散見していた。しかし、自記式版で人により所要時間の計測が一定でない、AとBの2種類しかテストがないためにテストの内容を覚えてしまいこのテストが1度しかできないと言う学習効果とおいう欠点が存在していた。
学習効果の排除ができたことでこのTMTコンピューター版の開発の意義は大きい。 pp.151-151
本人担当部分:この論文は筆頭著者として研究の立案・実験の実施・結果の考察・文献の調査・論文の作成の全般を行った。
共著者:M Kubo、M Okamoto