Trail Making Testは前頭葉機能、あるいは認知・遂行機能検査として広く使われている。“人間らしさ”という部分においての検査の定量的検査方法は希少である。近赤外線分光法(NIRS)は、非侵襲的に脳の酸素化ヘモグロビン、脱酸素化ヘモグロビンを測定する研究方法である。本研究では、大学生22名を対象にコンピューター版TMT遂行中の前頭部前部皮質のヘモグロビンの変化をNIRSを用いて測定した。酸素化ヘモグロビンの増加は、ニューロン活動の増加に伴う脳血流量を示しており、本研究の結果は、コンピューター版TMTが前頭葉機能検査として有用なことを示している。
A4判 全24頁