本研究は、paper and pencil版オリジナルTMTを改変したコンピューター版TMT遂行中の前部皮質のoxyHb, deoxyHbを測定し,コンピューター版TMT遂行に前頭皮質が関与するかを検討した。この検査の目的は、脳の広範にわたり脳血流量が増加したがそれはニューロンの活動の増加に伴う脳血流量が増加することを意味する。コンピューター版TMTは、認知機能に関与している部位の前頭葉機能の反映する検査であることが検証された。本研究では、大学生22名を対象に検査を施行した。TMT遂行時間は、女性の方が男性より早く、誤りは、男女の差がなかった。oxyHbの増加は、TMT終了後30秒以内に回復する傾向がみられたが、deoxyHbの減少は、TMT終了後40秒経っても回復しなかった。課題としては、今後、血流の活発な部位をさらに測定して脳の部位を特定して行くことが必要である。本検査は、軽量で移動可能仕様に作成してあり、看護職が簡便に測定可能な検査であるため、今後、様々な場面に使用し認知症の早期発見に活用できる期待がある
pp200~210
本人担当部分:この論文は筆頭著者として研究の立案・実験の実施・結果の考察・文献の調査・論文の作成の全般を行った。
共著者:M Kubo、M Okamoto