生体のゆらぎは、人間を解明するうえで未知の分野である。本研究では、脳血流の中のOxyHb(酸素化ヘモグロビン)に注目し、NIRS(光トポグラフィー)を前頭葉に装着し、TMTのペーパーペンシル版実施中にタスクを実施中の脳血流を調べた。さらに脳活動中のOxyHb量の増大により脳神経にあるゆらぎを測定した。
このゆらぎの解析をすることでより詳細な脳神経の活動の様子を観察できる可能性がある。TMTコンピュータ版は、あらゆる可能性を模索し、多方面に脳機能を検証することでさらに脳機能を詳細に検証することができる基礎研究である。現在、脳検査においてf-MRIやCTスキャンに頼る検査では、被ばく量の問題などがある頻回の検査は可能な限り避けたい。しかし本検査は、身体的侵襲度をできる限り排除しつつTMTの結果により前頭葉機能や認知機能低下による日常生活に対する影響の評価ができる可能性がある。看護職がこの検査で患者の前頭葉機能が評価できれば早期に脳機能低下を予測できるようになり、様々な前頭葉への刺激などを行うことで看護ケアに繋げることができることも考えられる
pp.124-124
本人担当部分:この論文は筆頭著者として研究の立案・実験の実施・結果の考察・文献の調査・論文の作成の全般を行った。
共著者:M.Kubo、M.Okamoto