自然災害により子どもを喪失した女性の複雑性悲嘆「(査読付き)」
日本ウーマンズヘルス 学会誌
東日本大震災は、未曽有の被害をもたらした。犠牲者の中には、未だに行方不明の方もいて、遺族や親族は悲しみが深いことが容易に想像できる。先の論文では、女性や高齢者、子どもを亡くした親に複雑性悲嘆が多いことを報告したが、本研究は、「子どもを亡くした母親の複雑性悲嘆について、考察した。街は震災の復興が進み整備されていくであろうが、子どもを亡くした母親のこころの時計は止まったままであるために、たとえ訴えがなくとも複雑性悲嘆を念頭においた関わりが必要である。pp.135-139